ナイソデヲフル

無い袖すらブンブン振る。

どうすれば「たくさん」書けるのか・・・論文が

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暑いですね。ほんまに。北海道やのにうちわが手放せへん毎日です。

ビールがおいしいわ、アイスがおいしいわで嫌なことばっかりではないんですけど、それにしても暑い。

 

 

さてさて、大学4年目も4ヶ月が過ぎまして卒論にそろそろ本腰入れなあかんわけなんですけど、やればやるほど風呂敷を広げているようで果てが見えないこのごろです。ちょっとここらでテコ入れするか…。

というわけで、こんなん読みました。

 

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できる研究者の論文生産術/ポール・J・シルヴィア

 

 

この本は心理学者であるPaul J. Silvia著『How to Write a Lot: A Practical Guide to Productive Academic Writing(どうやってたくさん書くか–––生産的な学術執筆のための実践ガイド)』(2007)の邦訳です。

 

最近「〜術」って本が多くて正直あたりはずれが激しいイメージです。結局当人に合うか合わないかって部分に左右されるんですけど、“超”がつくほどめんどくさがりの自分には響かないことが多々あります。

そんなぼくがどうしてこの本を読んだかってことなんですが、

 

 

 

この2つがすごく気に入ったためです。この2つ、実は論文執筆だけでなく、色々なことに応用できるかと思うんです。では、具体的に見ていきます。

 

 

たくさん書くにはスケジュールを立ててこなすだけ

 はい、この本の言わば確信で最も著者が述べたいことなのですが。なんと、第一章のはじめにですでに書ききっちゃっています。なんともシンプルで聞く分には簡単です。そもそも最初に論文の執筆作業は“快感とは言いがたく、ストレスは溜まるし、混み入っているし、お世辞にも楽しいとは言いがたい”ものと述べています。後述と被りますが、気が向くからやるのではなく日常のルーチンに執筆作業を組み込む。そうして、実直にこなすことが、「たくさん」書ける理由なのです。なにも、たくさん書ける人に突飛な才能があるわけではないと。あくまでスキルであって、体系的な指導・練習で伸ばしていくものだと。

ではどうやって、日々のルーチンに組み込んでいくのかということですが、言い訳への反論で述べているので、後述…。

 

 

書かない言い訳を全て撃破している

 

 

「書く時間がない」「まとまった時間さえとれれば、書けるのに」

→“書く時間は、その都度「見つける」のではなく、あらかじめ「割りふって」おこう。(P14)”

著者の場合は平日の月曜〜金曜の朝8時から10時までを執筆に充てており、その時間は断固死守している。具体的には、第三者からの誘いは「きっぱりノー」と言い、新聞・メール・ウェブは断ち切っている。

一見精神論でスケジュールを遂行しているように感じます。ですが、執筆時間とはすでに「割りふり済み」の時間と聞くと納得してしまいます。決まりきった授業時間のような。

 

 

 

「もう少し分析しないと」「もう少し論文を読まないと」

→論文を書くうえで必要なリーディング、アウトラインの作成、アイデアの整理、データ解析などの「執筆に必要な作業」はすべて執筆時間中に行うこと。そもそも、プロの執筆作業はたくさんの作業の積み重ねである。書く時間を「見つけられない人」が必要な文献をすべて入手し、読む時間を「見つけることが」できるはずはない。

 

 

 

「文章をたくさん書くなら、新しいコンピュータが必要だ」(「レーザープリンタ」「よい椅子」「もう少しよい机」版もあり)

→著者は10年近く前に購入した東芝のラップトップを用い、クッションもないプラスチック製の椅子に座り、自宅の客用寝室で執筆を行っている。

 

 

 

「気分がのってくるのを待っている」「インスピレーションが湧いたときが一番よいものが書ける」

→この言い訳に対しBoice(1990)の実験を用いている。

実験参加者を3つのグループに分けて、1日あたりの執筆ページ数と、独創的なアイデアが浮かぶ感覚を記録した。3つのグループとは

  1. 書くことを制限し、緊急性のない執筆を行うことを禁じた。
  2. 50回分の執筆時間帯のスケジュールを組んだうえで、気の向いたときだけ書くことにした。
  3. 50回分び執筆時間帯のスケジュールを組んだうえで、執筆を欠かすとペナルティを課されることとした。

結果は…

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実は、才能ってまやかしで日頃のスケジューリングでなんとでもなるんやない…?とまで思っちゃいます。つまり『よい習慣は、才能を超える(三中信宏)』であると。

 

 

 

以上、ぼくはここまで出てきた言い訳すべてを常に懐に常備してます。多用してます。

ここまで完膚なきまで撃破されると、おもしろいですね。というわけで、この本を読んでから、午前中(AM5:00〜)にその日の卒論、勉強のタスクは9割終わらせる生活がつづいています。午前中は人に邪魔されることもないので、午後は好きな時間に充てられるのもいいですね。あと、健康的ですし、一日が長く感じます。

 

漫然とすごしていたとこですが、良いテコ入れになった一冊でした。

言い回しにユーモアがあって、読みやすかったというのもこの本のいいところです。